医学部 医学科
実習レポート2024 4年次の臨床実習

学生レポート:加藤 由惟
■ 実習では、どのような狙いや目標を掲げて、どのような取り組みをしましたか?
大学3年間で学習してきたことを復習し、臨床現場に応用することを第一の目標とし、実習に臨みました。実習中は自分の知識不足を実感する日々で、まず復習をすることで精一杯というのが現状でした。
臨床実習では患者さんから学ぶことができるため、より臨床と絡めた勉学ができています。臨床実習を通して、少しでも成長したいと思っています。
■ これまでの学修の成果を発揮することができたと感じた場面はありましたか?
患者さんの急変対応に携わったときは緊張しましたが、先生のご指導のもと、胸骨圧迫とマスク換気を行いました。シミュレーターで今まで練習したことを発揮できた場面でした。医学生であってもひとりの医療従事者であることを実感し、さらに気を引き締めることができました。
■ 実習のなかで印象に残っているエピソードを教えてください。
自分が担当していた患者さんが、退院の際に、「本当にありがとう。あなたがいたから助かったよ。」と仰ってくださったことが印象に残っています。患者さんから学ばせていただく身でありながら、自分がチーム医療の一員として患者さんのお役に立てたことが本当に嬉しかったです。そのような言葉をかけていただいて、医師という職業を選択して良かったと心から思いました。
■ 臨床実習期間中に自分がいちばん「成長した」「自信が持てた」ことは何ですか?
患者さんとコミュニケーションをとることです。実習が開始し、初めて担当の患者さんとお話しした時は、緊張で頭が真っ白になり、大学で習っていた医療面接の型を必死に思い出しながら問診をしました。その後、色々な患者さんと接する機会を頂き、段々と自分なりにコミュニケーションを取れるようになりました。担当の患者さんを持たせてくださった先生方に感謝しております。
■ 今後の夢や目標について教えてください。
臨床実習では、座学とは異なる形で医療を学ぶことができ、毎日が充実しています。実習では、自分から積極的に動いて、先生方・患者さんから様々なことを吸収し、貪欲に成長していきたいと思っております。将来、1人でも多くの方を助けられるように精進して参ります。

学生レポート:マイケル
■ 実習では、どのような狙いや目標を掲げて、どのような取り組みをしましたか?
「臨床での実践力を高めること」と「幅広い症例を通じて基礎知識の応用を図ること」などを目標に取り組みました。診察や手技を学ぶだけでなく、患者さんに丁寧に説明するスキルや診断根拠の理解を深めることを心がけています。まだ完璧ではありませんが、留学生として診察スキルやコミュニケーション面での成長を実感しています。今後も多くの症例を学び、診断や治療の流れを実践的に理解できるよう努力を続けていきたいです。
■ これまでの学修の成果を発揮することができたと感じた場面はありましたか?
担当の患者さんを受け持った際、これまで学んできた知識やスキルを実際の臨床で発揮できたと感ました。また、症例の発表では、診断や治療に関する知識を具体的な症例に当てはめて説明することで、学修の成果を実感するとともに、経験を通じて得た学びが確実に身についていると思いました。
■ 実習のなかで印象に残っているエピソードを教えてください。
患者さんからいただく優しい言葉です。「ありがとうございます」や「まだ頑張れる」といった一言一言が、毎日の小さな喜びとして心に残っています。患者さんが治療や診察を受ける中で少しでも支えになれたと感じられることが、日々の励みとなり、医療に携わる責任感とやりがいを改めて感じさせられました。
■ 臨床実習期間中に自分がいちばん「成長した」「自信が持てた」ことは何ですか?
留学生として日本語が上手く話せない中で、日本語で症例発表を行うことができたことです。患者さんとのコミュニケーションを通じて、自分の言語能力の向上を実感し、専門用語や医療に関連する日本語の理解も深まりました。また、診察や説明を行う際に自分の意見を伝えられるようになったことも大きな成長です。先生方からのフィードバックやサポートをいただき、難しい内容を分かりやすく伝えるスキルが身につくようになりました。
■ 実習中の環境(病院の立地、実習中の住環境、生活の状況、休みの日の過ごし方など)について、教えてください。
栃木県や九州地方といった遠いところで新しい生活や経験をすることができました。新しい場所や神社、海、山などを訪れて、日本の文化を体験できたことは貴重な経験です。自分もラーメンが好きで、博多ラーメンなど新しい食べ物を楽しむことができました。実習した病院では、いろいろな人に出会えたことも印象深いです。特に日本語の方言に触れる機会が多く、地域による言葉の違いや文化の多様性を感じることができました。
■ 今後の夢や目標について教えてください。
私の夢は父に約束した「父の病気を治して、新しい治療法を見つける」ことです。現在、がんなどの病気に対する治療には限界があり、すべての患者を救うことは不可能で、現実はそんなに甘いものではないと理解しています。しかし、それでもできるだけ医療の発展に貢献したいと思っています。新しい治療法の研究や開発に関わり、患者さんの生活の質を向上させるために尽力します。
実習レポート2024 5年次の臨床実習
学生:モン モニラタナ(右)
指導教員:国際医療福祉大学成田病院 整形外科学准教授 中山 政憲
指導教員レポート:国際医療福祉大学成田病院 整形外科学准教授 中山 政憲
■ 臨床実習を通して、学生に期待すること。
実際の臨床現場に参加し、医師の仕事がどのようなものなのかを身を持って学んでほしいです。同時に、臨床実習ではすべての診療科を回りますので、各科の雰囲気や特徴を知ってほしいです。さらに本学は医療の総合大学であり、医師だけでなく医療に関わる多くの職種を育成していますので、とくにチーム医療の実際について体験し、その大切さや重要さを学生の時から理解してほしいです。
■ 臨床実習を通して、本学の教育の成果や英語で医療を学ぶことが生かされていると実感した場面はありましたか。
学生がこれまでにキャンパスの教室で学んできた講義の内容が、実際の医療現場でどのように活かされるのかについて実感してもらえるように気を配っています。学生から、講義で学んだことがこういう風に活かされているのか、といったリアクションがあるとやりがいを感じます。
われわれは医療現場で専門用語を英語で話すことが多いですが、そういうものをわざわざ説明しなくても学生が理解できているのは率直にすごいと思います。また学生の中には英語論文を書くことに積極的な子が多く、私が直接指導して論文を書き上げた学生もいます。医師は一生勉強する必要がある仕事ですが、多くを英語論文から学びますので、英語に対する抵抗が少ないことは将来必ず役に立ちます。

学生レポート:モン モニラタナ(カンボジア出身)
■ 実習では、どのような狙いや目標を掲げて、どのような取り組みをしましたか?
臨床実習の目標は、学んだ知識や技術を実際の医療現場で活かし、医療の専門的なスキルを身につけることでした。また、患者さんとのコミュニケーション能力を向上させるとともに、他の医療スタッフとの多職種連携を図り、チーム全体で最適なケアを提供することも重要な目標でした。取り組みとしては、日々の実習で見た疾患や担当患者さんの状態を振り返り、その都度、指導医からのフィードバックを基に改善しました。
■ 大学で学修したことと現場での違いを感じた点はありましたか?
整形外科実習の時、皮膚縫合や結紮など外科手技を学ぶ機会がありました。実際に患者さんの処置に携わりながら、これまで講義やシミュレーションで学んだ知識を活かすことができたと感じました。また、外来では、変形性関節症などいろいろな整形疾患を経験することができました。医療において正しい診断に至るためには、教科書を読むだけでなく、これまでの経験と積み重ねた知識をもとに判断することが重要であると気付きました。
■ 臨床実習期間中に自分がいちばん「成長した」「自信が持てた」ことは何ですか?
実習中、実際の患者さんの症状や検査データをフォローアップしながら、鑑別診断や治療方針を考える機会が多くありました。また、外科的手技や診察技術についても、実際の患者さんを通してしか学べない部分が多く、繰り返し練習することで自信をつけることができました。これらの経験を通して、知識だけでなく実践的なスキルも身につけることができたと思います。今後は、実習で学んだ鑑別診断の能力や診療技術をさらに深め、臨床の現場でより多くの患者さんに貢献できるように努力していきたいです。
■ 今後の夢や目標について教えてください。
今後の一番の目標は「良い医師になること」です。具体的には、信頼される医師、責任感を持って患者さんに接する医師、そして思いやりのある医師でありたいと思っています(A Reliable, Responsible, and Compassionate doctor)。この目標に向かって、良い医師になれる日が来るまで、毎日努力を重ね、自己研鑽に努めていきたいと思います。

学生レポート:チュオン コンフィ(ベトナム出身)
■ 実習では、どのような狙いや目標を掲げて、どのような取り組みをしましたか?
日本の先進的な医療技術を観察することで視野を広げることです。特に、患者さんが入院してから退院するまでの包括的なケアプランが整えられていることに感銘を受けました。患者さんのQOLを向上させるための多職種チームの協力は、非常に印象的でした。この目標を達成するために、多職種カンファレンスに積極的に参加し、さまざまな医療専門職が協力して効果的な治療戦略を構築する様子を目の当たりにしました。この経験を通じて、患者ケアの実践に関する貴重な洞察を得ることができ、広い視野が達成できたと感じています。この経験は、将来の実践においても同様の協力モデルを支持する情熱を呼び起こしました。
■ 実習のなかで印象に残っているエピソードを教えてください。
実習中の印象深い瞬間の一つは、患者さんの診察を行った際のことです。セッションの終わりに、「何か伝えたいことはありますか?」とお尋ねしたところ、「いいお医者さんになってね」と温かい言葉をいただきました。この言葉は私に深い感動を与え、今後の臨床実習に対する大きなモチベーションとなりました。この経験は、患者が医療提供者に寄せる信頼と希望を強く意識させ、私たちの職業に伴う大きな責任を再認識させました。私は、学びを続け、患者ケアにおいて卓越性を追求することに対する決意を新たにし、私たちが支えるべき人々の期待に応えられるよう努めていきたいと考えています。
■ 臨床実習期間中に自分がいちばん「成長した」「自信が持てた」ことは何ですか?
臨床実習を通じて、私が最も成長し自信を持てるようになったのは、実際の患者さんに対して医療面接や身体診察を行うことができたことです。本学では診療参加型実習が提供されており、理論を実践に結びつけることができました。患者さんとの一つひとつの対話が、医療プロトコルの理解を深め、効果的かつ共感的にコミュニケーションを図る能力を向上させました。進むにつれて、私は臨床判断や患者との対話においてより自信を持てるようになりました。この自信は、医療の道において今後の課題に果敢に取り組むための原動力となっており、ポジティブな影響を与えることができると信じています。

学生レポート:アバスザデダニエル アリヤ
■ 実習では、どのような狙いや目標を掲げて、どのような取り組みをしましたか?
日々の実習で、自分が研修医や専攻医なった時の事をイメージしながら、自分が将来的治療方針を決めようとするとしたらどのように考えたり情報を集めれば良いか、倫理的な場面で患者さんがそのような状況でどう感じていて、どのようなサポートを医療者側から求められているのかを考えながら実習に取り組んでいます。
■ 実習のなかで印象に残っているエピソードを教えてください。
臨床実習で印象に残ったのは、冠動脈バイパスの術後の患者さんの対応です。病棟で心室細動を起こし、迅速な処置が求められた場面で、医師たちの冷静かつ迅速な判断力に感銘を受けました。この経験を通じて、心臓外科における即応性や冷静さを保つことの重要性学び、さらにこの分野で成長したいと強く感じました。
■ 臨床実習期間中に自分がいちばん「成長した」「自信が持てた」ことは何ですか?
臨床実習で最も成長を感じたのは、患者さんとのコミュニケーションスキルの向上です。最初は緊張して言葉がうまく出ませんでしたが、実習を重ねるうちに、患者さんの不安や疑問に寄り添い、適切に説明できるようになりました。特に、患者さんから「話しやすかった」と言われた時、自分の言葉が患者さんに安心感を与えられたことに自信を持てました。今後は、このコミュニケーション能力をさらに高め、患者中心の医療を実践していきたいと思っています。


