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実習レポート2022 4年次の臨床実習

指導教員:国際医療福祉大学 三田病院 耳鼻咽喉科 聴覚・人工内耳センター長 岩崎 聡(中央)

指導教員レポート:国際医療福祉大学 三田病院 耳鼻咽喉科 聴覚・人工内耳センター長 岩崎 聡

■ 臨床実習を通して、学生に期待すること、理解して欲しいこと。

耳鼻咽喉科は小児から高齢者まで性別を問わず幅広く患者さんを診察します。視覚以外の感覚器を扱う専門性がある点、外来から手術まで連続性のある診断・手技を要する点、多種のコメディカルスタッフと協力しながら診療を進めている点に注目して実習するように期待します。また、当院ならではの先進・先端医療にも着目してもらえればと思います。

■ 臨床実習を通して、3年間の教育の成果を実感した場面はありましたか。

多くの学生が礼節のある服装と礼儀正しい態度で実習に臨んでいました。医療は多種多様の方と関わるため、学生から社会人に向かう中、常に相手に不快感を与えないよう振る舞うことが重要だと思います。留学生だけでなく他大学を既卒の方、職歴のある方など、同級生にも多様性があるためか、柔軟性があると感じます。個人差もあるかと思いますが、母国語が日本語ではない患者さんともコミュニケーションを取れている点、またコミュニケーションを取ろうとする点が印象に残りました。

■ 受験生に向けてひとことお願いします。

医学的知識や手技の精密さなど、医師として必要なスキルを伸ばすのはもちろんですが、専門性・特殊性・革新性など、様々な意味で社会や患者さん方に必要とされる医師をめざしてください。

学生レポート:村上 奨

■ 実習病院や診療科はどのように決まりましたか?

東京の中心地ということもあり、他の地域とは異なる背景を持つ患者さんが来院されると考え三田病院を希望しました。耳鼻咽喉科での実習は外来診察から手術まで幅広く学修することができ、非常に刺激的な実習となりました。

■ 実習では、どのような狙いや目標を掲げて、どのような取り組みをしましたか?

臨床の先生方から実際に医師として働く際に何が重要となるのかを理解すること、また、患者さんとの接し方などを注意深く観察し学ぶことを目標に実習に臨みました。先生方はどんな些細な悩みであっても患者さんの悩みが解決されるまで丁寧にお話をされており、私がめざす医師像としてとても目標になる姿でありました。

■ これまでの学修の成果を発揮することができたと感じた場面はありましたか?

手術の見学をさせていただいた際には、解剖学で学んだ知識を深く生かすことができました。また、難聴やめまいの鑑別診断においても知識を想起しながら先生方の鑑別を見て学びました。

■ 実習のなかで印象に残っているエピソードを教えてください。

耳鼻咽喉科では、手術の手技一つとってもそれぞれの意味を考えながら一つひとつ実施していることに非常に驚きました。すべての手技には目的があり、それぞれを達成するために求められるポイントが存在し、先生から各箇所の重要な部分についてご教示いただき非常に意義深い実習でした。
また、実習学生2名で互いに被験者になりながら経鼻ファイバーを使った実習は実践的で非常に勉強になりました。経鼻ファイバーは他の内視鏡などとも操作が近いのですが、人体の内部で操作することは見学しているよりもずっと難度が高く、いかに被験者が苦しい思いをせずに検査を行うかを学ぶことが出来ました。

■ 実習中の環境(病院の立地)について、教えてください。

病院は都心に位置していることもあり、多様な背景を持つ患者さんが訪れているように感じました。医学の最善策ではなく、患者さんとともに医療の最善策を探ることにより重点がおかれているように感じました。患者さんの求める内容に応じて対応するプロフェッショナルの姿に感銘を受けました。

■ 今後の夢や目標について教えてください。

実習を通して、自分自身で足りないと感じたことに対してさらに学修を深めたいと思います。多くの医療職の方のコミュニケーション術を目の当たりにすることが出来ましたが、実際に自分が患者さんと話す際にいかに応用していくか考えながら学修したいと思います。