医学検査学科
4年間の学修のながれ
最先端の検査技術とチーム医療に貢献できる協調性を有し
国内外で活躍できる臨床検査技師を養成
本学6つめの附属病院となる国際医療福祉大学成田病院(642床)が千葉県成田市に開設されました。最新医療機器と充実したアメニティを備え、海外の大学、医療機関との連携拠点となる「国際遠隔診断センター」や「国際臨床感染症センター」などを設置して、国際的な医療ニーズに対応するほか、東南アジア諸国などの医療レベルの向上を図るとともに、日本の優れた医療技術を海外に展開してまいります。
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【1年次】臨床検査に必須の基礎的医学知識を学修
1年次は臨床検査に関わる専門分野の基礎を学びます。基礎科目としては生理学や解剖学、生化学や内科学など医学や人体に関することを学びます。実習では臨床検査、医学研究を行ううえで基本となる手段を学び、科学的基礎技術を修得します。
生化学実習では、レポート作成の基礎を学び、グラフ作成や簡易的な統計手段により結果を導き、考察にまとめます。各回の実習に課題を設けて、考察にまとめやすいようにし、科学レポートの作成の仕方を学びます。また試薬の作成から実験およびデータの解釈に至るすべての工程を学生が行う本実習を通し、各種検出法と糖、蛋白、酵素の性質を学び、生化学への理解を深めます。
ほかにも、実習・実験器具の扱い方を学ぶ臨床検査基礎演習や電気電子工学の基礎を学ぶ医用工学・情報実習などを行います。 -
【2年次】海外研修やチーム医療を学ぶ授業も展開
2年次は本格的な検査知識を学びます。さまざまな臨床検査の目的や原理、そして方法を学び、生体から疾患の診断につなげる幅広い検査技術を修得します。
生理検査学実習Ⅰ(基礎)では、心臓の運動を調べる心電図検査、肺の機能を調べる呼吸機能検査、脳の変化を調べる脳波検査、血管の硬さを調べる足関節上腕血圧比検査、神経を調べる筋電図検査等の検査手技を学びます。実習では学生が相互に患者と検査者の役割を経験し、患者さんの誘導から検査を実施するまでの手順・技術を修得します。検査値や疾患特有の検査所見を学び、疾患や重症度など病態を読み取る能力を培い、生体の仕組みと病態について理解を深めます。
ほかにも、人の組織を学ぶ病理検査学演習やPCR検査などの遺伝子検査学実習、抗原抗体反応を学ぶ免疫検査学実習などの演習や実習を行います。 -
【3年次】臨床検査学の専門科目と学内実習で実践的な知識と技術を修得
3年次はこれまで身につけた専門的知識を活かし、実習をメインに学びます。講義で学修したことをより深く理解するため、実習を通して些細で繊細な生体からの信号を正確で精密にとらえられるよう学びます。
細胞診断検査学実習では、病院で行われている細胞診検査を、自己検体や擬似検体を用いて行います。標本作製技術の修得をめざして、繰り返し実習をします。作製した細胞標本は顕微鏡で観察し、細胞形態を確認します。鏡検実習として、正常細胞、良性腫瘍、悪性腫瘍などの細胞標本を観察し、細胞形態学的差異の認識・判別を学びます。
ほかにも、病理検査学実習Ⅰ(基礎)・Ⅱ(応用)、細胞診断検査学実習、血液検査学実習Ⅰ(基礎)・Ⅱ(応用)、臨床化学検査学実習Ⅰ(基礎)・Ⅱ(応用)、微生物検査学実習Ⅰ(基礎)・Ⅱ(応用)、輸血・移植検査学実習、生理検査学実習Ⅱ(応用)、超音波検査学実習など、1, 2年次で学んだ講義を基にさまざまな実習を行います。 -
【4年次】臨地実習や卒業研究、国家試験対策に重点的に取り組む
3年間かけて学んだ知識や修得した検査技術を臨地実習や卒業研究で活かします。臨地実習では、実際に臨床検査を行っている病院の検査室において実践的技術を学びます。患者さんの臨床検査情報から病態を解析する能力の修得をめざし、さまざまな疾患と臨床検査の関連性を理解します。臨床検査室に身を置くことで、臨床検査技師の役割を理解し、医療者としての自覚を養います。そして入学時からの学修や実習で培ってきた能力をさらに高め、国家試験に確実に合格できる実力を身につけます。
臨床実習
実習期間:4年次前期 9週間
実習施設:主に国際医療福祉大学グループ病院、千葉大学医学部附属病院、成田赤十字病院、千葉県がんセンター、順天堂大学医学部附属浦安病院、東北大学病院などの基幹病院ほか多数
※実習の実施期間や内容は変更の可能性があります。
特長あるカリキュラム
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遺伝子検査学
必修科目である遺伝子検査学に加え「遺伝子分析科学認定士」の資格取得に向けたカリキュラムも開講しており、在学中に本資格に挑戦できます。基礎医学研究にも対応できるよう「分子生物学分野」の科目も充実させており、幅広い知識が学べます。
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臨床検査質量分析学演習
国内の臨床検査技師の教育機関ではほぼ未導入の質量分析装置を用いた講義・実習を受講することにより、在学中に「医用質量分析認定士」の資格に挑戦できます。装置を通常の実習で使用できる点も特長です。