医学生・研修医の方へ
成田病院での研修を終えて
地域医療と希少疾患に学ぶ:成田病院での研修報告
皮膚科専攻医1年目として成田病院で1年間研修をさせていただきました。当初は皮膚科の診察や治療に関する知識がほとんどありませんでしたが、経験豊富な指導医の先生方が常に質問や相談に応じてくださる恵まれた環境の中で、皮疹の観察ポイントや鑑別診断の考え方、検査や治療の適応について基礎からしっかり学ぶことができました。
成田病院は周囲に皮膚科専門の施設が少なく、地域の患者さんが多く来院されます。そのため、湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、感染症などのcommon diseaseを数多く経験し、診断・治療の基本を習得できました。また、教授のご専門であるリンパ腫をはじめとした希少疾患の診療にも関わることができ、治療の難しさや奥深さを学びました。幅広い症例を経験できたことは、今後の医師人生において貴重な財産となると感じています。
さらに、手技も積極的に経験させていただきました。毎日のように外来での小手術や生検を行い、毎週の手術日には脂肪腫などの良性腫瘍の摘出から基底細胞癌など悪性腫瘍の切除・植皮術までさまざまな手術に執刀医として携わりました。最初は手技に不安があり、緊張することも多かったのですが、上級医の先生方の丁寧な指導のおかげで、徐々に自信を持って手術を行えるようになりました。
成田病院での1年間を通じて、皮膚科専門医に必要な疾患や手技をほとんど経験することができ、診療能力を着実に向上させることができました。学会発表や論文執筆についても手厚いご指導を受け、数多くの経験を積むことができました。
また、成田病院は大学病院であり、学生や留学生が定期的に研修に訪れる環境でした。学生に指導することを通じて、自分自身の知識を整理し、学びを深めることができました。特にリトアニアからの留学生を受け入れる機会があり、異なる視点を得る刺激的な体験となりました。
病院周辺は自然に囲まれた静かな環境で、東京駅まで直通バスがあり、週末には気軽に家族や友人に会うことができました。
この1年間で皮膚科医としての基礎をしっかり築くことができたと感じます。指導してくださった先生方、スタッフの皆様に心から感謝申し上げます。
皮膚科医としての第一歩:成田病院での経験
2023年度後期研修医 伊藤一真
私は2023年に都内大学病院の皮膚科へ入局し、その初年度、つまり皮膚科医として1年目のキャリアを成田病院でスタートしました。成田地区はもちろん、千葉県自体が馴染みのない土地柄であったため、大きく変わる環境に当初は不安もありましたが、振り返ってみると仕事のみならず生活も楽しく充実した1年でした。成田病院は大学病院でありながら、千葉県北東部や茨城県南部といった皮膚科医が不足している地区における基幹病院としての役割も担っているため、その両者の特徴を生かしたハイブリッド的な研修となっていることが大きな魅力と考えています。
私は2023年に都内大学病院の皮膚科へ入局し、その初年度、つまり皮膚科医として1年目のキャリアを成田病院でスタートしました。成田地区はもちろん、千葉県自体が馴染みのない土地柄であったため、大きく変わる環境に当初は不安もありましたが、振り返ってみると仕事のみならず生活も楽しく充実した1年でした。成田病院は大学病院でありながら、千葉県北東部や茨城県南部といった皮膚科医が不足している地区における基幹病院としての役割も担っているため、その両者の特徴を生かしたハイブリッド的な研修となっていることが大きな魅力と考えています。
また、大学病院の性格として、論文作成や学会発表に関して非常に活発であることです。菅谷教授をはじめ、スタッフの先生方は若手の指導に積極的であり、興味深い症例を学会発表で議論を深め、それを論文としてまとめ上げるという流れを大切にしています。私も含めこれまでも多くの専攻医の先生が1年間で相当量の学会発表や論文実績を積むことができていますが、このような風土のある病院は必ずしも多くはないと思います。
上述のとおり、皮膚科の研修としては万遍なくかつ豊富な経験ができ、また皮膚科専門医取得のための学術的業績を増やすことができるため、客観的にみても後期研修として最適な病院だと思います。成田での日常生活に関しては、正直な所、人によって相性があるのは事実だと思います。しかし、綺麗で広い寮に暮らし、成田の豊かな自然やアクティビティを楽しんだ1年は私にとってはとても楽しい思い出として残っています。自信を持って後期研修としておすすめできる病院です。ぜひ充実した研修と成田での生活を楽しんでください。