教室紹介
ごあいさつ
国際医療福祉大学医学部 脳神経外科学教室 教授(代表) 松野彰 |
2021年4月に前職の帝京大学より本学に異動し統括教授に就任させていただきました。これまで、間脳下垂体腫瘍の病態と治療・経鼻内視鏡手術、悪性脳腫瘍の手術・放射線化学療法、髄膜者や聴神経腫瘍などの良性脳腫瘍の手術、脳血管障害の手術・血管内治療、頭部外傷の手術と集中治療、頭痛の病態と治療に主として取り組んできました。また、帝京大学では主任教授として医学生や後進医師の指導に当たるとともに、附属病院副院長として病院運営にも取り組んできました。帝京大学では主任教授としての7年間に研修プログラムを一新し、多くの病院と連携施設・関連施設の関係を新たに築いてきました。この連携・関連施設の大半が本学の研修プログラムに引き継がれています。
本学の研修プログラムは、国際医療福祉大学成田病院・三田病院・熱海病院・市川病院の各脳神経外科をはじめとして、関東地方(東京・千葉・埼玉・神奈川・茨城)、静岡、福岡、佐賀、沖縄、北海道に多くの連携施設・関連施設を有しています。
本プログラムの臨床・教育での特徴は、①神経内視鏡手術(経鼻下垂体手術を含む)、②脳神経血管内治療、③三叉神経痛・顔面痙攣手術、④良性脳腫瘍・悪性脳腫瘍の手術と集学的治療、⑤脳血管障害の手術、⑥救命救急治療(重症頭部外傷、多発外傷、脳血管障害など)、⑦脊椎脊髄疾患、⑧てんかん、⑨機能的脳外科、⑩小児脳神経疾患、幅広く豊富な症例が経験できることです。
基幹施設である国際医療福祉大学成田病院では、脳血管障害の手術の開頭術と脳神経血管内治療、三叉神経痛・顔面痙攣手術、良性脳腫瘍・悪性脳腫瘍の手術と集学的治療、救命救急治療(重症頭部外傷、多発外傷、脳血管障害など)、てんかんの外科治療を中心に診療にあたっております。また、成田病院は成田空港に近接する施設として、海外からの患者さんを受け入れ診療を行う、いわゆるインバウンド需要に対応した病院という特徴も有しています。
国際医療福祉大学三田病院では、神経内視鏡手術(特に経鼻下垂体・頭蓋底手術)を積極的に行っており多くの症例が経験できます。特に下垂体およびトルコ鞍近傍腫瘍の症例が豊富で神経内視鏡手術のトレーニングを十分に行うことができます。
脳神経血管内手術については、基幹施設はじめ多くの連携・関連施設に指導医・専門医が在籍し、数多くの症例が経験できます。三叉神経痛・顔面痙攣に対する微小血管減圧術も多くの症例を有しています。良性・悪性脳腫瘍や脳血管障害についての開頭術にも注力しております。脊椎脊髄疾患についても複数の施設で訓練を積むことができます。成田病院にはてんかんセンターがあり神経内科と共にてんかんの外科的治療も行っています。小児脳神経疾患についても多くの症例が経験できます。沖縄、静岡、北海道では地域医療も経験でき、幅広い研修が可能です。プログラム全体でも各施設が中心にカンファレンスを行っており、研修プログラム全体の合同カンファレンスも年に数回行っています。
大学キャンパスでの研究体制も充実しており、病理学教室・生理学教室はじめ基礎系教室との共同研究や独自の研究室での研究も推進しており、医学博士の取得も可能です。現在も複数名の大学院生がそれぞれに研究テーマを持って研究を進めております。
海外との医学交流にも注力しており、特に中国・台湾・韓国・フィリピン・インドネシア・インド・ウズベキスタン・ロシア・フランス・イギリス・アメリカなどと学術的な交流を行い、これまでも留学生を受け入れ、インバウンドの患者さんの受け入れを行う体制が整っております。これらの国々とも合同研究会を毎年行っており、欧米など幅広く海外の大学への留学も可能であり、研究・臨床の両面での教育も充実しています。
学位・学歴
1977年(昭和52年) 3月31日 私立灘高等学校卒業
1977年(昭和52年)4月 1日 東京大学教養学部理科3類入学
1979年(昭和54年)4月 1日 東京大学医学部医学科進学
1983年(昭和58年)3月28日 同上卒業
1994年(平成 6年)10月26日 医学博士 (東京大学)
職歴・学会
1983年(昭和58年)6月 1日 東京大学医学部附属病院医員(研修医)
(1983年(昭和58年)12月より国立医療センター脳神経外科に派遣勤務)
1984年(昭和59年)6月16日 公立昭和病院脳神経外科勤務 医師
1985年(昭和60年)1月 1日 茨城県立中央病院脳神経外科勤務 医師
1986年(昭和61年)7月 1日 日本赤十字社医療センター脳神経外科勤務 医師
1988年(昭和63年)1月 1日 関東労災病院脳神経外科勤務 医師
1990年(平成2年)2月 1日 自衛隊中央病院脳神経外科勤務 医師
1992年(平成4年)6月 1日 文部教官 東京大学助手医学部附属病院
1995年(平成7年)3月 1日 帝京大学医学部附属市原病院脳神経外科講師
1998年(平成10年)4月 1日 帝京大学医学部附属市原病院脳神経外科助教授
2006年(平成18年)1月 1日 帝京大学医学部附属市原病院脳神経外科教授
2006年(平成18年)4月 1日 帝京大学医学部附属市原病院脳神経外科科長
2006年(平成18年)4月 1日 帝京大学医学部附属市原病院運営会議診療科代表
(2006年(平成18年)8月1日 帝京大学ちば総合医療センターと改称)
2007年(平成19年)4月1日 帝京大学ちば総合医療センター脳卒中センター長兼任
2008年(平成20年)4月1日 帝京大学ちば総合医療センター副院長兼任
2010年(平成22年)4月 1日 京都府立医科大学客員教授(大学院医学研究科解剖学教室 生体構造科学部門、任期1年)
2012年(平成24年)8月 1日より埼玉医科大学医学部非常勤講師
2014年(平成26年)4月 1日 帝京大学医学部脳神経外科学講座主任教授
2014年(平成26年)4月 1日 帝京大学医学部附属病院脳神経外科科長
2014年(平成26年)4月 1日-2016年(平成28年)3月 31日 帝京大学医学部附属病院副院長補佐(管理担当)・安全管理部長
2016年(平成28年)4月 1日-2020年(令和2年)3月31日 帝京大学医学部附属病院副院長(管理担当)
2016年(平成28年)5月 6日 Visiting Professor of Tianjin Medical University Cancer Institute & Hospital 天津医科大学腫瘍医院客座教授(任期3年)
2017年(平成29年)3月 9日 Visiting Professor of X'ian Jiaotong University Health Science Center 西安交通大学医学部客座教授(任期3年)
2021年(令和3年)4月 1日 国際医療福祉大学医学部脳神経外科統括主任教授
2021年(令和3年)9月 1日 国際医療福祉大学医学部教授
2022年(令和4年)4月 1日 国際医療福祉大学成田病院副院長
現在に至る
【学会での資格】
日本脳神経外科学会専門医・指導医・代議員、日本頭痛学会専門医・指導医、日本神経内視鏡学会評議員・技術認定医、日本脳卒中学会認定脳卒中専門医、日本がん治療認定医機構暫定教育医(2017年7月31日まで)、日本内分泌学会内分泌代謝科専門医・指導医、日本脳神経外傷学会指導医
【学会での役職】
日本間脳下垂体腫瘍学会理事、日本脳腫瘍病理学会理事、日本脳腫瘍の外科学会理事、日本分子脳神経外科学会運営委員、日本CI学会世話人、日本老年脳神経外科学会世話人、日本脳神経外科認知症学会理事、日本脳神経外傷学会学術評議員、脳神経外科手術と機器学会学術企画委員、日本内分泌学会代議員・評議員、同関東甲信越支部会評議員、日本臨床内分泌病理学会理事、日本神経内分泌学会理事、日本組織細胞化学会理事、日本臨床分子形態学会理事、小児頭部損傷研究会相談役、間脳・下垂体・副腎系研究会代表世話人
【主宰学会】
2007第36回ニューロ・オンコロジイの会会長
2011日中合同組織細胞化学セミナー第10回日本側会長
2013第9回アクロメガリーフォーラム会長
2015第40回組織細胞化学講習会実行委員長
2016第40回日本顕微鏡学会関東支部講演会実行委員長、第17回日本分子脳神経外科学会会長、第20回日本内分泌病理学会学術総会会長、3rd International Neurosurgery Summit Forum会長
2017第1回アジアニューロサイエンスフォーラム会長、日中脳神経外科連盟第1回学術総会日本側会長
2018第136回日本脳神経外科学会関東支部会会長、日中脳神経外科連盟第2回学術総会会長、第2回アジアニューロサイエンスフォーラム会長
2019 第46回日本神経内分泌学会学術集会会長、第3回アジアニューロサイエンスフォーラム会長
2020 第38回日本脳腫瘍病理学会会長 第61回日本組織細胞化学会総会学術集会会長、第4回アジアニューロサイエンスフォーラム会長
2021 第26回日本脳腫瘍の外科学会会長
2022 第45回日本脳神経CI学会会長
2022 第33回間脳・下垂体・副腎系研究会会長
2023 第33回日本間脳下垂体腫瘍学会会長
【社会活動・審議会など】
財団法人日本脳神経財団常務理事、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)専門委員、独立行政法人大学評価・学位授与機構国立大学教育研究評価委員会専門委員、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)科学技術調査員、公益財団法人成長科学協会成長ホルモン治療研究専門委員会委員・アドバース・イベント調査専門委員会委員、千葉地方裁判所医事紛争運営委員
2020年11月まで厚生労働省保険医療材料専門組織専門審査委員・診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会専門審査委員