医学科6年生が日本胸部外科学会関東甲信越地方会で学生最優秀賞を受賞!
医学部学生の豊里友一朗さんが、第196回日本胸部外科学会関東甲信越地方会において見事、学生最優秀賞を受賞しました。演題は「肋間神経発生と考えられた胸腔内神経鞘腫に対して胸腔鏡下手術を行った一例」。10代女性に発生した非常に稀な神経原性腫瘍を対象に、非常に低侵襲な外科治療である単孔式胸腔鏡手術を用いて治療した臨床例を病因学的考察を加えて報告した発表が高く評価されました。豊里さんは、卒業後に外科系を専攻することを志しており、臨床系学会での発表経験を早期に積むべく吉田成利教授代表から与えられたテーマについて和田啓伸准教授をはじめとする成田病院呼吸器外科スタッフの指導のもと準備を重ねました。会場では質疑応答にも自信をもって明確に回答する姿勢が評価されました。本学の未来を担う若き才能の今後の飛躍に期待しています。
受賞された豊里さんに学会参加のきっかけや受賞の感想、今後の抱負について伺いました。
<学会参加を振り返って>
6年生の臨床実習で呼吸器外科を回らせていただいた際に、今回の学会について教えていただいたことが参加のきっかけです。学会の日程が卒業試験の2日後で、準備時間を十分に確保するのが難しい状況でしたが、学生のうちに学会で発表する経験を積みたいと思い参加を決意しました。発表準備にあたっては、成田病院呼吸器外科の穴山先生や和田先生をはじめ、多くの先生方にスライド作成や発表練習、質問対応まで丁寧にご指導いただきました。お忙しい中、発表内容を確認していただき、質疑応答に備えて疾患について詳しく教えて下さったことに心から感謝しています。
当日は初めての学会で緊張しましたが、他の学生の発表を見てイメージをつかむことができました。また、穴山先生と和田先生が発表を見守ってくださったおかげで安心して臨むことができました。発表では、大きくはっきりと話すことを意識し、それを実践できたため、個人的には満足いく内容だったと思います。
<受賞の感想>
このたび学会で受賞することができ、驚きとともに大きな喜びを感じております。初めての学会発表で緊張や不安もありましたが、指導いただいた穴山先生や和田先生をはじめ、多くの方々のサポートのおかげで無事にやり遂げることができました。また、会場でご一緒させてもらった穴山先生と和田先生も大変喜んでくださり、そのお言葉がさらに私の励みとなりました。学会参加を通じて得た学びや達成感に加え、今回の受賞は大きな自信にもつながりました。今回の経験を忘れず、臨床や学術活動により一層積極的に取り組んでいきたいと思いました。
<今後の抱負>
今回の学会参加と発表準備を通じて、専門的知識の深さや臨床と学術の結びつきの重要性を改めて実感しました。来年からの初期研修では、今回得た経験を活かし、呼吸器外科を含む幅広い診療科で実践的なスキルを磨くとともに、患者の背景や疾患を深く理解できる医師を目指したいと考えています。将来は呼吸器外科医として専門性を高めるだけでなく、学会での学びを還元し、医療の発展に貢献できるよう精進していきます。