成田キャンパス

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理学療法学科3年生ヨウ レイさんが留学生スピーチコンテストで入賞しました

2024.11.26

 10月27日(日)に東京赤坂キャンパスで「赤坂 国際の集い -IUHW International Festival-」が開催されました。留学生によるスピーチコンテストでは、本学科の3年生で、中国からの留学生であるヨウ レイさんが素晴らしいスピーチを披露し、銅賞を受賞されました。ヨウさんの益々の活躍を期待しています!以下、ヨウさんのスピーチ全文を掲載させていただきます。

文責:理学療法学科 助教 岡道 綾


私と日本


 私は現在、国際医療福祉大学成田キャンパス理学療法学科3年生ですが、日本に留学するまでは、中国でヨガやピラティスの講師をしていました。ヨガ教室での仕事を通して、教室に来るお客様には二つのタイプがあることに気づきました。一つは体を柔らかくしたい人、もう一つはケガをした部位をリハビリしたい人です。そんな中、理学療法に興味を持ったきっかけは、父の脳卒中でした。父は手術で命は助かりましたが、術後の回復が十分に進まず、残念ながら、父は亡くなるまで、完全には回復できませんでした。術後に先生から運動をするよう指示はありましたが、具体的にどのような運動をすればいいのか、一日に何時間行えばいいのかといった説明は全くありませんでした。そこで、私は自分のヨガの先生に相談しました。その先生は理学療法士として病院で働いた経験があり、「回復したいのであれば、系統的な理学療法が必要です。毎日どれくらい運動するかは患者さんの体の状態によって異なります。」と教えてくださいました。家族や親戚、お客様を助ける為に、まだ自分の力が不足していると感じ、もっと勉強したいと思いました。そこで、日本の先進的な理学療法を学ぶために仕事を辞めて、将来、理学療法と自分が持っているヨガやピラティスのスキルを融合させて、多くの人を助けるために日本へ留学することを決意しました。

 私には中国で全寮制の学校に通う10歳の娘がいます。この夏休み、娘は私と一緒に日本で過ごしました。私は娘をディズニーランドやスカイツリー、上野の国立博物館などに連れていきました。夏休みの終わりに、娘に何が一番印象的だったか聞いたところ、思いがけないことに、「伊能忠敬記念館」と答えました。ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、伊能忠敬は江戸時代に日本中を測量して日本地図を完成させた人です。記念館自体は大きな施設ではありませんでしたが、娘は3時間以上も夢中でこの記念館で過ごしました。娘は記念館で用意されていた課題に挑戦し、伊能忠敬が何歳から地図を作り始めたのかにも興味を持ち、「ママ、この人はママより遅く学び始めたよ」と驚いた姿を見て、学びの楽しさを親子で共有できたように感じました。

 なぜ「伊能忠敬記念館」が娘にとって一番印象的だったのか、その理由は、単に受動的な経験ではなく、体験型の経験であったからではないかと思います。自分で体験することを通して、人は一番深く学び、強い印象を得ることができるのだと思います。日本に留学してこうして日々学んでいる体験は、私にとっても何よりの深い学びですし、これからも機会があれば、娘を日本に連れてきて、日本のさまざまな文化や習慣を一緒に体験したいと思っています。日本での様々な異文化経験が、娘の将来にも大きな影響を与えると信じていますし、私自身も日本から多くを学び、娘と共にいつまでも成長、日本で学んだ理学療法の知識と技術を持ち帰り、多くの患者さんを助けたいと思っています。

理学療法学科3年 ヨウ レイ

  • スピーチコンテストの様子
  • 表彰式の様子

応援に駆け付けた同級生・教員と