学生レポート:USMLEセミナー
学生レポート:服部 心藍野 医学部医学科(2年)
■USMLEセミナーの活動内容を教えてください。
直近の講義で扱われた内容を押味先生に解説いただきながら、USMLEの過去問と合わせて復習しています。
器官別講義から器官を跨ぐ講義へとシフトしていくのに伴い、USMLEの問題を用いながら復習、及び必要に応じて学び直す必要のある分野に気づく機会として活用したいと考えています。USMLEの問題文には鑑別診断に特徴的な症状が含まれていることが多く、効率的にポイントをおさえながら、CBTに向けて学修することができると考えています。
■USMLEセミナーに参加した理由(きっかけ)を教えてください。
1年生の4月から参加しています。まず、私がIUHWに魅力を感じた点が英語で医学を学べる点でした。しかし講義を受け始めると、完全に講義と同じスピードで理解及び修得できているのかは不安に感じ、USMLEセミナーを活用して、英語による医学の講義をより充実させたいと考えるようになりました。加えて、講義だけでは知ることのできない、実際の臨床現場で通じる英語表現を扱う医学英語そのものの学修にも興味があったため参加の後押しとなりました。
■USMLEセミナーに参加して工夫されている点を教えてください。
普段の講義では新しい情報を取り入れることに注力するため、それがきちんと定着するように、USMLEセミナーではアウトプットを心がけています。
■USMLEセミナーの雰囲気、アピールポイントを教えてください。
少人数で発言や質問がしやすい雰囲気です。疑問に思ったことをそのままにせず学生間で話し合ったり解決しなければ先生に聞きに行ったりとアクティブに学んでいます。
指導教員レポート:押味 貴之
■USMLEセミナーについて、USMLE受験にチャレンジする面白さについて教えてください。
IUHW で開催されている "USMLE Seminar" とは米国医師国家試験である United States Medical Licensing Exam (USMLE) Step 1 & Step 2 Clinical Knowledge (CK) 対策として、基礎医学や臨床医学を楽しく学ぶ自主参加型のセミナーです。IUHWで医学を英語で学んでいる1年生と2年生を対象に開講しています。
米国臨床留学に興味のある学生はもちろん、米国臨床留学に興味がない学生でも USMLE Step 1 や Step 2 CK の受験を通して米国での臨床現場で使われる実践的な医学英語を身につけることができます。また Step 1 や Step 2 CK に合格することは「医学英語能力」や「継続した努力ができる能力」の証明になるので、これらの試験に合格していると日本国内の初期臨床研修マッチングにおいても大きな武器となります。
■開催頻度や内容について教えてください。
基本的に週1回、放課後や昼休みに開講されています1年生対象と2年生対象のセミナーのどちらでも各学年の医学系科目で学んでいる内容を扱います。1年生対象のセミナーでは、その時期に基礎医学系科目(生理学・生化学・薬理学など)の授業で学んでいるトピックを扱い、Step 1 の臨床問題形式でそれぞれのトピックを学びます。2年生対象のセミナーでは、その時期に臨床医学系科目(内分泌内科・小児科・神経内科など)の授業で学んでいるトピックを扱い、Step 1 や Step 2 CK の臨床問題形式でそれぞれのトピックを学びます。どちらでも First Aid for the USMLE Step 1 という参考書に載っている学修項目を身につけることを目標としていますが、同時に英語圏での臨床現場で使われる英語慣用表現や米国の臨床文化も学べる内容になっています。
■どの様な先生が指導に当たっていますか。
IUHW医学英語教育を統括する医学英語教育の第一人者である押味貴之医師と、米国出身でUC Davis School of Medicineを卒業して自身も全てのUSMLE Examsを合格している飯塚雄紀医師が指導を担当しています。セミナーはIUHW での他の医学系科目と同様に全て英語で行われています。
■USMLEセミナーはどの様な学生が受講していますか。
1年生対象のセミナーでは1学期期間中は毎回90名以上が参加していますが、授業や試験が忙しくなる2学期以降は毎回30名程度の学生が参加しています。2年生対象のセミナーでは毎回20名程度の学生が参加しています。参加している学生の背景は実に多様で、USMLE受験を真剣に考えている学生もいれば、その時期に学修している医学系科目をより深く理解したいと思って参加している学生もいます。
■今後の展望を教えて下さい。
IUHWの USMLE Seminar は「医学を学ぶことの楽しさ」を発見するセミナーでもあります。通常の授業で学んだ様々な医学知識を「米国の病院で患者さんを診察する」感覚で学ぶことができるセミナーです。また通常の日本の医学部で学んでいては決して学ぶことができないような米国の臨床現場独特の英語慣用表現も学ぶことができます。このセミナーに参加しているIUHWの学生が医学を学ぶ楽しさを再発見し、卒業後にセミナーで学んだ実用的な医学英語表現を駆使して国内外で活躍することを期待しています。
■医学部受験を考えている方へひとことお願いします。
日本国内のほとんどの医学部では必修の授業内でUSMLEについて学ぶ機会を提供していませんが、IUHWでは必修科目の英語授業内で学生全員が USMLEの概要を学びます。また全員が海外臨床実習に必要な「英語での医療面接」「英語での症例報告」「英語でのカルテ記載」を必修科目である医学英語の授業内で身につけます。これらに加えて上記のUSMLE Seminarが毎週開催されています。このようにIUHWでは海外でも活躍できる医師をめざしている方にとって理想的な学修環境を提供しています。国際感覚を身につけた医師をめざす方は、是非IUHWで我々と一緒に医学を英語で学ぶことをご検討ください。