大学院修士修了生:平野裕真さんが第9回日本糖尿病理学療法学会学術大会において学術大会長賞を受賞されました。
この度、本学大学院修士課程を2020年度に修了した平野裕真さん(所属:浜松医科大学医学部附属病院、指導教員:西田裕介教授、副指導教員:河野健一准教授)が第9回日本糖尿病理学療法学会学術大会において学術大会長賞を受賞されました。
タイトルは「糖尿病性腎臓病患者の身体活動量に関連する特異的な疲労性特徴の解明」です。本研究は、平野さんの修士研究の成果の一部となります。成田キャンパス理学療法学科では、充実した大学院教育が展開されているのも特長の一つです。また、質の高い研究活動を通して、国民の健康に貢献していきます。平野さんの益々の活躍を期待しています。
【コメント】
この度、修士課程で取り組んでいた研究成果の一部が第9回日本糖尿病理学療法学会学術大会において学術大会長賞を受賞することができました。本発表にあたり多大なるご指導を賜りました西田教授、河野准教授、ならびに関係する方々にこの場をお借りしてお礼申し上げます。まだまだ未熟者ですが、少しでも患者様に還元できるよう質の高い研究を目指していきます。
【研究概要】
多様な合併症を有する糖尿病患者は、それぞれの特異的な身体活動量低下機序を明確にし、個別化した介入が必要です。本研究は、腎障害を合併した糖尿病患者、すなわち糖尿病性腎臓病患者において身体活動量低下を引き起こすメカニズムの一部を解明しました。平均年齢54.5歳の2型糖尿病患者50例を対象とし、腎障害の有無が筋肉の疲労性(労作誘発的なパフォーマンス低下)に及ぼす影響、および疲労性と身体活動量の関連を共分散分析および順序ロジスティック回帰分析にて解析しました。結果、腎障害合併により有意に疲労性が増大すること、および疲労性と身体活動量に有意な関連を認めました。これにより糖尿病性腎臓病患者における特異的な身体活動量低下機序に疲労性が関与するという新たな知見を得ました。