鵜澤寛伸助教の研究成果が国際誌にアクセプトされました
この度、鵜澤寛伸助教の研究成果が「Journal of Pain Research」にアクセプトされました。タイトルは「Factors associated with low inter-session reliability of conditioned pain modulation in older people with or without chronic musculoskeletal pain」です。本研究は成田市在住の高齢者に研究協力者としてご参加いただけたことで、公表することができた論文です。成田キャンパス理学療法学科では、今後も地域の方々と協力しながら、国民の皆様の健康に貢献していきます。鵜澤先生の益々の活躍を期待しています。
<書誌情報 IF値:2.58>
Hironobu Uzawa, Hideaki Ishii, Takeki Ishida, Takashi Shida ,Hiroto Furuyama, Yusuke Nishida. Factors associated with low inter-session reliability of conditioned pain modulation in older people with or without chronic musculoskeletal pain. Journal of Pain Research. Publication process in progress.
【鵜澤先生のコメント】
本研究の結果は、高齢な方々が多く訴える「痛み」の原因を正しく評価するために必要となるものです。本研究における成果を基に、介入研究を通して難治性の痛みを緩和する一助となるように今後も研究活動を進めて参ります。
【論文概要】
慢性的な痛みの原因のひとつに痛み刺激を脳や脊髄内で不必要に増幅してしまう「中枢性感作」があります。この中枢性感作を計測する方法にConditioned pain modulationという検査がありますが、近年この検査法の信頼性が低い(期間を空けて2回計測すると異なった結果が生じる)と指摘されています。本研究は高齢者を慢性疼痛あり群19名、なし群13名に分け、検査の誤差が大きいか、大きい場合は何が原因かを調べました。結果はなし群の誤差が3.7%だったのに対し、あり群痛みが17.3%と大きく誤差がありました。また、誤差の一因に自律神経の働きが影響している可能性が示唆されました。