成田キャンパス

学科トピックス

田村暁大助教の研究成果が国際誌にアクセプトされました

2021.07.14

 この度、田村暁大助教の研究成果が国際誌International Journal of Environmental Research and Public Health(IF値: 3.390)にアクセプトされました。タイトルは「Contribution of Lower Extremity Joints on Energy Absorption during Soft Landing」です。成田キャンパス理学療法学科では、質の高い研究活動を通して、国民の健康に貢献していきます。田村先生の益々の活躍を期待しています。

【書誌情報】
 Tamura A, Akasaka K, Otsudo T. Contribution of Lower Extremity Joints on Energy Absorption during Soft Landing. Int J Environ Res Public Health. 2021;18(10):5130.
doi:10.3390/ijerph18105130. (IF値: 3.390)

【田村先生のコメント】
 本研究は、スポーツ障害予防を目的としたバイオメカニクス研究であり、本研究における成果がスポーツ理学療法の発展に寄与できれば嬉しく思います。引き続き、スポーツ選手の障害予防に向けた基礎研究を継続していき、質の高い理学療法に貢献していきたいと思います。

【論文概要】
 近年では、スポーツ活動時における着地動作に「柔らかい着地」を行うことが障害予防のために重要であると言われています。本研究では、「柔らかい着地」時における下肢関節の貢献を明らかにすることを目的としました。対象者(健常女性20名)はDrop Vertical Jump*を行い、着地時の股関節・膝関節・足関節の力学的仕事量(エネルギー吸収量の指標)を3次元動作解析装置を用いて計測しました。その結果、「柔らかい着地」を行うためには、股関節および膝関節における負の力学的仕事量が大きく貢献していることが示されました。この結果は、着地動作を行う際には、膝関節だけではなく股関節で着地の衝撃を緩衝させることが重要であることを示唆しており、着地動作時の障害予防を検討する上で、股関節による衝撃吸収および股関節伸展筋における遠心性収縮の活性化させる必要があることが考えられました。

*Drop Vertical Jump:膝関節外傷を予測するためのスクリーニングテストであり、台から飛び降りて着地し、直ちに全力で垂直跳びを行う運動課題