成田キャンパス

学科トピックス

シミュレーション教育「COVID-19陽性確定の救急患者受け入れ対応」を実施

2021.04.02

 コロナ禍での学修環境の変化に、学生たちは本当にたくましく順応した。しかし、オンライン授業や病院・施設での実習の短縮などにより、戸惑いや将来への不安もあったことは想像に難くない。それでも数年後に臨床に立つ彼らは、新型コロナウイルス感染症に戸惑い、怯えるだけの立場ではない。正しい知識を持ち、最前線で闘う医療者と同等の感染対策を学ぶ必要がある。
 そこで、2/18、早期より新型コロナウイルス患者さんを受け入れている国際医療福祉大学成田病院の教育研修センターにて、「COVID-19陽性の救急患者受け入れ対応」という臨場感溢れるシナリオで、医学部・成田看護学部合同のシミュレーション教育を行った。こうした切迫した状況でこそ、医療チームは互いの職種の役割を理解し、コミュニケーションをとりながら一丸となって医療を提供する必要がある。学生たちは感染防護具の着脱法や必要性に留まらず、各々の目線で対応を討論し、役割分担を行うことでチーム力も養った。感染症科医師の矢野晴美教授、救急医療部医師の志賀隆教授らの実践的な助言を受け止める眼差しは、すでに医療従事者の自覚に満ちていた。
 参加学生からは、「患者情報を得てからケア開始までの時間のタイトさを実感し、準備を含む対応の知識と技術を身につける必要性を認識した」(看護学科3年 青木舞奈さん)、「学生のうちに緊迫した場面で多職種連携ができたことは貴重な経験となった」(看護学科2年  勝又彩花さん)などの声が聞かれた。
 新型コロナウイルスに限らず、感染予防対策は医療者の基本となる。矢野教授はこれを機に、手指消毒のWHOの5つのタイミング(WHOの5 moments)を実践する全学的プログラム "IUHWクリーン・ハンド"を開始したいと語った。

(成田看護学部 看護学科 助教 島田伊津子)