山王病院でのロコモ教室に理学療法学科教員が参加
5月23日、山王病院にて『第3回介護予防のロコモ教室 ~身体機能低下を防いでいつまでも元気に~』を開催しました。このロコモ教室は、地域在住の高齢者の方々を対象とし、加齢に伴う身体の変化や現在の運動機能の状態を確認することで、日常の健康づくりに役立てていただくことを目的として開催しています。
今回は32名にご参加いただきました。まず、整形外科医の中村洋先生による講演があり、これまで行われた測定会での傾向が説明されました。続いて、体力測定が行われました。測定内容は、身長、体重、BMI、筋肉量といった基礎的な身体状態計測から、握力、Timed up and Go test、片脚立ち、30秒間立ち上がりテスト、Short Physical Performance Batteryといった、バランスや歩行機能を評価するテストが行われました。測定会終了後、増子佳世先生によるロコモティブシンドロームやフレイルといった加齢に伴う健康状態の変化についての講義や、理学療法士による体力測定結果やアンケート結果に対する講評が行われました。参加者は熱心に講演を聴講され、ご自身の身体状態や今後の健康づくりについて向き合う時間を過ごされていました。
理学療法学科からは昨年の第2回に引き続き、今年も教員5名が測定会に参加しました。地域の方々が真剣に参加されている姿を見て、健康に関する意識の高さを実際に肌で感じることができました。私たちも、地域から要求されているものは何か、理学療法士として自分たちが貢献できることは何かを考える貴重な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。
(成田保健医療学部 理学療法学科 助教 櫻井陽子)
健康寿命を延ばすことは、個人の生活の質の低下を防ぎ、社会保障費の軽減が期待されており、国の政策として健康づくりや介護予防事業が活発に行われています。当院での取り組みとしては、成田キャンパスの理学療法学科の教員の方にもご協力いただき、港区在住の方に、体力測定を通して自身の健康状態を経年的に把握していただくことで健康増進を図っています。昨年に続き、すぐに募集定員に達してしまい、地域の方の健康に対する意識の高さが伺えます。今後、このような取り組みをとおして、健康状態の動向を把握し、それに対応した地域との関わり方を考え、地域に根ざした病院をめざしていきたいと考えています。
(山王病院 リハビリテーションセンター 理学療法士 市川尚道)