12月市民公開特別講座を開催 ツムラの加藤社長が講演
医療用漢方製剤のリーディングカンパニーとして成長を続ける株式会社ツムラの代表取締役社長CEOの加藤照和氏が12月18 日(水)、国際医療福祉大学成田キャンパスで開催された市民公開講座で、「一人ひとりの、生きるに、活きる」をテーマに講演を行いました。
テーマの「一人ひとりの、生きるに、活きる」は、ツムラのパーパス(事業の志)で、加藤社長は、漢方・生薬を通じて人々の健康に寄り添う「想い」を参加した市民や本学薬学部生、教職員らに語りかけました。
加藤社長は、冒頭に漢方の歴史とツムラの歴史を紹介。5~6世紀以降に中国から多くの漢方処方薬や生薬、医学の本が持ち込まれたものの、日本国内の風土や気候、日本人の体質やライフスタイルに合った医学に進化し、現代医療で用いられている漢方医学や漢方薬は「日本独自の伝統医学」であり、「漢方」という言葉も日本独自のものであると説明されました。現在、148処方の漢方薬が健康保険で使えるようになっており、さまざまな症状に適した漢方を具体的に紹介したり、診療科ごとに漢方が使われている比率などのデータを示したりして、参加者は興味深く聞き入っていました。
参加した市民にとっても分かりやすく、漢方薬は、自然界にある植物や鉱物などの生薬を、原則として複数組み合わせて作られた薬であることから、ツムラのトレーサビリティへのこだわりが分かり、とても印象深い内容でした。
講演後には、参加した市民から漢方薬の飲み方についての質問から、薬学部生からエキス剤の番号について、「飛んでいる番号があるのはなぜ?」といった素朴な質問まであり活発な講演会となりました。