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台風15号による成田市の被災者に対する本学成田看護学部の教員と大学院の教員によるボランティア活動

9月9日早朝、千葉市付近に上陸した台風15号の進路の東側にあたった千葉県内では、著しい家屋の損傷や農作物の被害ほか、停電や断水によって、産業はもとより市民生活が著しい打撃を受けました。成田市も広範囲で被害を受けました。
本学では、成田市からの支援要請を受け成田市内で被災者支援活動(ボランティア活動)を行いました。参加した教員は、成田看護学部の標美奈子教授、茶園美香教授、長澤ゆかり講師、根本友見講師、吉岡留美講師、熊田奈津紀助教、大学院 医療福祉学研究科 看護学分野の佐藤真由美教授の7名でした。期間は、同月11日(水)から14日(土)の3日間でした。
まず、11日の夕方から佐藤教授が成田市の要請により避難所で過ごしている住民の体調管理と「いつ家に戻れるか」というような不安や今後についての思いなどを傾聴しました。12日に成田市から要請があった支援に必要な訪問カバン(10組)、避難所で使うためのマットレス10枚を貸し出しました。
13日には、成田市福祉部の指示で、災害時における要支援高齢者・障害者の方のうち、電話連絡が取れない方の、安否確認と健康状態の確認の目的で訪問しました。
訪問は、市役所の方と看護師・保健師のペアで行いました。
訪問をした地区は、幸いにも12日の朝に、電気・水道が復旧していた家も多く、安堵された表情の方もいました。また、高齢者の方は、同居家族、別居家族による食事、健康面の配慮などの支えがあり、なんとか日々の生活を保っている状況でした。しかし、数日間の停電・断水時は情報が十分でなく先の見通しが立たない不安や暑さで眠れないなどがあり、心身の疲れがあるようでした。また、停電している間の高齢者は、防災無線が聞こえない、HPが見られないなどの理由から情報を入手できなという課題や、介護保険を申請したものの期限が切れており、今後地域包括支援につなげる必要がある方もいました。
電気、水道は復旧したものの、家屋の被害や家周辺の倒木、ビニールハウスの全壊で収穫が見込めないなど絶望的な現状を目の当たりにして、「どこから手をつければいいか」「元の生活に戻れるのか」「家業を諦めなければいけない」など、今後の生活に大きな不安を抱えているようでした。ライフラインが復旧しても、住民の方の生活立て直しには多くの課題があり時間を要すると思います。心身のストレスなど健康面への影響も心配されます。
 今回の活動を通して、本学が地域に貢献できることがあると思いました。今回の活動を振り返り、今後も医療系大学の教員として、市との連携と有事の際の支援の方法を検討していく必要を強く感じました。

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