成田キャンパス
乳腺外科学教室

乳腺外科学教室

診療概要

診療科の特徴

乳腺外科では乳癌をはじめとする乳腺疾患の診断・治療をしています。乳癌は女性の癌において1990年代半ばより部位別罹患率は第1位となっています。乳癌の治療には手術療法、放射線療法、内分泌療法、化学療法などがありますが、病気の進行程度や広がり具合に応じて各治療法を組み合わせて治癒向上に努めています。

乳癌は浸潤癌となると全身に転移する危険性があり、転移をきたすと根治が困難となり、生命に関わる危険が生じてきます。手術の目的は、乳癌病巣を外科的に切除し、全身へ新たに転移することを阻止することです。標準術式には乳房全切除と、乳房部分切除(乳房温存術)があります。どちらの手術でも生存率には差はありませんが、乳房温存術では、通常、温存乳房に放射線療法を行います。術式の選択は、乳房内の腫瘤の大きさ、周囲への広がり、多発する病変の有無、乳管内の広がりの程度、温存した場合の残存乳房の整容性、手術後の放射線療法が可能かどうか、また、患者さんの希望などを総合して判断して決定します。乳房全切除を施行する場合には、乳頭を温存する術式を選択したり、形成外科専門医と連携して自家組織や人工乳房を用いた乳房再建を行っています。