松本 哲哉 教授からメッセージ

国際臨床感染症センターの目的と実績

国際臨床感染症センターはインバウンドによって海外から持ち込まれる各種病原体のリスクに対応するため、海外から日本に入り込む感染症の水際対策の重要な役割を担っています。国際医療福祉大学成田病院は2020 年の開院時より新型コロナウイルス感染症への対応を行い、現在は他のさまざまな感染症の患者さんに対応しています。

当センターでは、各種感染症の新しい検査法、ワクチン、治療薬の評価や開発を実施しています。さらに海外の医療機関などとも連携して、耐性菌対策や感染対策面の検討を行っています。

医師をめざす受験生のみなさんへ

病気で苦しんでいる患者さんの立場に立って考えられる医師になるためには、人間としての研鑽も必要です。医学部に入学できても、それはゴールではなくスタートにようやく立てるのだと思って覚悟を決めて受験してください。

医師をめざす受験生のみなさんへ

医療は患者さんのためにあるわけですが、実際の社会では医療費の増大や医師を始めとする医療従事者の不足などいろいろな問題があり、我慢を強いられている患者さんも少なくありません。また、医療を提供する側も多くの困難を抱えながら日々の業務に携わっています。海外と比べて日本の医療は優れていると実感しますが、それを支えているのは医療従事者の献身的な貢献だと思います。さまざまな困難を抱えながらも、患者さんのことを大切に考えられる人にこそ医師になってほしいですし、その覚悟を持って挑んでもらいたいと思います。

【Profile】
長崎県立長崎南高等学校、長崎大学医学部(1987 年卒)、医学博士。
前東京医科大学微生物学分野主任教授・感染制御部長。米国ハーバード大学ブリガム&ウィメンズホスピタルリサーチフェロー、東邦大学医学部講師を歴任。日本臨床微生物学会理事長、日本化学療法学会前理事長、東京iCDC感染制御チームリーダー、日本感染症学会認定指導医・感染症専門医。