ババエフ タメルラン (Tamerlan Babayev) 助教からメッセージ

世界中で活躍できる医師に成長してほしい

本学医学生は言語の壁を乗り越える必要があります。他の医学部と違って、医学を英語で勉強するのは本学の特長だからです。 ひとつの言語ですら医師になることが難しいのに、本学医学生は2つの言語でコミュニケーションすることが求められます。 それはとても大きな夢でもあり、そのチャレンジは多くの人にも自分にも刺激を与えてくれるに違いありません。

イギリスで消化器外科医として勤務しながら医学教育に関心を持ち始めたころ、ジョブサイトで本学医学部のことを知り、 イギリスで私のほかには適任者はいない、私の経験がきっと役に立つと思い、本学に飛び込んできました。

その経験とは、初めての海外旅行は日本を選び、6週間滞在したものの、日本語が話せないため、 十分に日本を理解できずに悔しい思いをしたことです。言語の壁を超えたいと思い、日本語を独学で覚え始めたのです。 日本語ばかりの環境に身を置き、徐々に日本語がわかるようになってきたところで、海外臨床実習で短期留学生として訪日する機会がありました。 このときは日本語がある程度話せることで日本の文化と医療をより深く理解でき、やりがいを感じたのです。

現在、逆方向で日本語を勉強しているイギリス人の医者としての経験を、授業に反映するように心がけています。 英語で医療をマスターするという大きなチャレンジに取り組んでいる学生のためになる授業を提供するのを目標にしています。

英語で医学を学ぶ環境としては、本学ほど充実したところはないでしょう。 14カ国から約30人の外国人教員が在籍し、そのなかには医師免許を持った外国人教員が多くいるからです。

言語は、その使用する国の文化を反映します。英語を学ぶことはイギリス人、アメリカ人など英語圏の文化や生活、考え方も同時に自然に理解することになります。 世界で活躍する医師になるためには、世界の人々の文化を知る必要があり、そのコミュニケーションのための英語なのです。

Doctorという英語の言葉の由来は「教える」という意味のラテン語のdocereです。 興味がある医師だけの領域ではなく、医学教育は各医師の義務であると、イギリスのGeneral Medical Council (医療総合評議会)は主張します。 現職でこの義務を果たし、学生が全員、世界中のどんなところでも活躍できる医師に成長してほしいと願っており、 そのために協力ができることは有意義であり、喜びを感じています。 これからも学生のためになる、最高の授業をめざし、最善を尽くしたいと思っております。

【Plofile】
インペリアル・カレッジ・ロンドン(2011年卒)、イギリスで消化器外科医として勤めながら医学教育活動。
2017年から現職。担当科目は医学英語、医療面接・身体診察、医療入門・正常解剖演習。