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平成28年度理学療法解析セミナー開催報告

2017/4/4

平成29年3月11日(土)、国際医療福祉大学成田キャンパス5階にて、平成28年度理学療法解析セミナーが開催されました。当日は19名の方が参加し、4つのグループに分かれ、ファシリテータと共にグループワークに取り組みました。

参加者は千葉県内の施設に所属する方が大半でしたが、中には東京都や神奈川県など、遠方から参加してくださった方もいました。

今回のセミナーでは、テーマを「身体活動量を増加させる効率の良い歩行の検証」とし、参加者は「理学療法研究のデザイン」と「効率の良い歩行」についてのレクチャーを受けた後に、グループで仮説の立案、データ測定体験、結果の解釈、考察、発表という理学療法研究の一連の流れを体験しました。

「理学療法研究のデザイン」に関するレクチャーでは、国際医療福祉大学成田保健医療学部理学療法学科学科長の西田裕介教授より「臨床を豊かにするための臨床・研究・教育」という考えをもとに、理学療法を普遍化し、科学的に体系化するために科学的視点に基づいた症例検討の積み重ねが重要であることが示されました。その後、「効率の良い歩行とは」というテーマで、国際医療福祉大学小田原保健医療学部理学療法学科の鈴木啓介助教にレクチャーをしていただきました。
レクチャーでは、歩行の効率性を評価するためには、動作だけでなく筋活動やエネルギー代謝の側面からも評価をおこなわなければならないことが示されました。パフォーマンスのみを評価するのではなく、そのパフォーマンスを変化させる要因まで追求することが、理学療法の臨床においても、研究においても重要であるということがわかります。

グループワークでは、どのグループも積極的に意見交換や情報収集を行っており、所々で「動揺性」や「ミトコンドリア」、「ATP」などの専門用語を交えた議論がおこなわれていました。
特に、仮説の立案や結果の解釈、考察を行う時間では、各自がパソコンやタブレット端末を利用してギリギリの時間まで文献検索を行い、科学的根拠を用いて論理を組み立てるという姿勢がみられました。

またデータ測定体験では、各グループで二重課題歩行中の下腿筋電図の計測を行ないました。
参加者の方には、下腿の筋への電極貼付や被験者をおこなっていただき、二重課題によって歩行中の筋電図がどのように変化するのかを確認しました。
また鈴木先生から、電極の貼り方などの些細なことが結果の信頼性に影響することを説明していただき、綿密な計画と丁寧な作業が大切であることを教えていただきました。

今回のセミナーでは、1日で理学療法研究の一連の流れを体験していただくという関係上、データ測定やグループ議論等が十分にできなかったかもしれません。しかし、参加者の方には「理学療法を科学的視点で捉える」ということの大切さや楽しさを感じていただけたと思います。今回のセミナーを通して、参加者の方々の日々の臨床活動や研究活動がより発展し、臨床を豊かにすることに繋がれば幸いです。
最後に、ご参加いただいた先生方、並びにご協力いただいたスタッフの皆様に感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

(成田保健医療学部 理学療法学科 助教 竹内真太)